努力の宴会。 2023.06.11

　誰もが楽しめるような、進んでいくような酒の席に、酒の弱い僕は努力して出席しなければならない。

　明日の夜の話なのに、今日はそのことで頭がいっぱいになる。どういう作戦でこれを乗り越えようか。とりあえずで頼めるものなど、僕にはウーロン茶しかない。ウーロンハイですらない。

　もう、どの世界でも酒が弱い者は負け組と決まっているのだ。コミュニケーション能力があれば話は別だろうが。何が飲みニケーションだ。だれもがみんな酒が飲めるやつじゃないんだ。酒は人間の最低条件みたいな態度のやつは全員くたばっちまえばいい。

　本当に一人で家に帰りたい。なんで授業を一日受けた後にそんな拷問を施されなきゃいけないのだ。特に何もしていないのに穴があったら入りたい。穴を持ち運びたい。日が明けて明日なのに、心持ちは全く明るくない。明日が楽しみなんてアンプラグド以降味わっていない。周囲の大学生なんて毎日が華みたいなのに。こんなに高い障壁に幾度となく阻害される人生、一体乗り越えた先に何があるというのだろう。今僕は一体何を目指して生きているんだろう。自他共に、誰が望んでいる人生なんだろう。生きる理由もなければ死ぬ理由もない宙ぶらりんの人生。本当に宙ぶらりんになれたならどれだけ楽なことだろうか。